マンション市場に暗雲?
数ヶ月前、ある中堅のマンションディベロッパーの社長がこう言っていた。
「○○で計画中のマンション、外資系の投資ファンドから買いたいとの話がある。一般消費者へ販売する予定だったけど、そっち(投資ファンド)と交渉してるところ。1棟丸ごとの売却ならそう悪くない話。営業が売るものがなくなって困るけど。(笑)」
と。また、こういう話もあった。
「投資ファンドから購入の打診があるけど、1棟でなく、全戸の半数ぐらいを売るかもしれない。」
前述のように一般消費者用に開発していた分譲マンションだったものをファンドが買っているケースが増えている。一般消費者向けのマンションの売れ行きが怪しいために、ディベロッパーもファンドへの一括売却を歓迎している模様。
上記の話を聞いたときに感じたことが、日経ビジネス9月5日号に特集されている。面白い記事であり、今後のマンション市場に大きく関することなので、マンション購入を考えている人は、読んでもらいたいと思う。
ファンドの不動産への投資は増えるばかりで、最近では、商業用ビルだけではなく、居住用マンションにも進出してきている。マンションを投資ファンドが買った後、それを賃貸するのが基本。
消費者向けのマンションの売れ行きが怪しくて、ファンドに売却されているわけですが、それが賃貸マンションとして、結局は市場に出てくる。分譲マンションだけが供給過剰なわけではない。賃貸マンションだって、供給過剰気味であることが多い。(場所にもよるが)
賃貸市場も怪しくなれば、ファンド自体にも悪影響なのではないか。バブルとも言える不動産ファンドだが、先行きは怪しいのではないか。ファンドが買い、賃貸市場へ出すことが、結果的に、マンション市場の悪化がより表面化するタイミングを先延ばししているだけにも感じられる。
ところで、問題なのは、この日経ビジネスでも例が挙げられているが(詳しくは読んでください)、一般の居住者と投資家(投資会社)が同じマンションを所有すること。
どの分譲マンションでも、完成後、数年が経てば賃貸住戸が出てくるもの。しかし、それが新築時に多くの住戸が投資用になっていては、一般の所有者にとってはマイナス。
賃貸で住む人と所有して住む人の意識の違いは大きい。そのため、マンションの質の低下につながることが懸念される。前述したように、1棟ではなく、半数程度の住戸のみを投資ファンドに売ろうとする会社が今後増えることも懸念される。
当のマンションディベロッパーの社長は、それによる一般消費者のマイナス要素など考えてもない様子だった。本当に全く気付いてないのかもしれない。
供給過剰感の強いマンション市場だが、今後、新たな問題が広がるかもしれない。











