住宅性能表示制度は購入判断に有効か?
昨年11月のマンション等の耐震偽装問題以降、消費者のマンションの構造への関心が高まり、売る側(ディベロッパー)はその対策を考えてきました。
これに関して、おもしろいデータがあるので見てみましょう。
そのデータとは、国土交通省が発表している「住宅性能表示制度」の利用実績です。
「住宅性能表示制度」とは、設計段階と建設段階の2度にわけて、その建物の評価を行うもの。その客観的な評価を消費者に示すことにより、消費者が比較検討しやすくなるというもの。
と言いましても、実際に比較検討する上でどれだけ役立つかと言えば、疑問点もあります。今回はこの点はおいておきまして、その利用実績のところがポイントです。
利用実績は、
・売主がこの制度を利用するための申請をし、それを受付た件数である「受付」
・実際に評価した結果を出す「交付」
の2種類にわけて公表されます。
同じ物件でも「受付」と「交付」には、時間差が生じます。
昨年11月に耐震偽装問題が公表される前までの共同住宅(=マンション)の「受付」件数を見ると、昨年9月~11月は9,000戸台です。それが、12月になると15,000戸を超え、今年の1月は14,000戸台。さらに、2月~3月は22,000戸台と急激に増えています。
「うちのマンションは性能評価を受けているから安心ですよ」
という理由付けを急いでいるようですね。
そして、対象的なのは、一戸建て。
同時期の動きを見ても、4,000~5,000戸程度でほとんど変化は見られません。
確かに、今回の問題となったのはマンションですが、一戸建てなら安心というわけでもないのですが。
そして、「性能評価を受けているから安心」というのは、本当なのどうか?
という問題もありますね。
国交省の指定する確認検査機関による検査が機能していなかったことが、よく言われておりますが、この「性能評価制度」に基づく検査も耐震偽装のマンションを見逃していたことも「小さく」報道されていました。
実際には、「性能評価制度」を利用しているので、「安心」とは言い切れないのが現実です。
ちなみに、中古住宅もこの制度を利用できるのですが、3月の受付件数がわずかに5戸となっており、ほとんど機能していません。











