住宅ローン金利の不当表示
住宅ローンを借入するときに注意すべきことはいくつもありますが、代表的な注意事項としては
「実際に適用される金利は、申し込み時点ではなく借り入れ時点の金利である」
という点です。
これは、業界では常識とも言えることですが、実際に住宅ローンを借りる人にとっては常識ではありません。何しろ、人生のなかで家を買う機会は、1~2回程度のことですから。
8月4日付けの日本経済新聞(朝刊)に、「みずほ銀行、金利不当表示」との記事が掲載されています。これは、まさに上記のことに関連しているもので、借入時と申し込み時の金利のずれによるリスク説明がしっかりされていなかったことを問題視するものですね。
記事によると、パンフレットには、そのパンフレットが配布されたときのキャンペーン金利が大きく掲載され、小さな文字で「申し込み時の金利と異なることがございます」と記載されていたようです。このような小さな文字による説明を見ている人が少ないことは明白ですね。
申し込み時点と借り入れ時点の金利の誤差が生じる可能性は、当然に銀行が申し込み時点に消費者へ説明しておくべきことでしょう。しかし、こういったことがきっちりされていないのが現状です。
また、このことは、みずほ銀行だけには限りません。多くの銀行に同様のことが言えます。
今は、多数の銀行において、住宅ローンの金利キャンペーンをやっておりますが、その多くが「借入時点の金利からマイナス○%になりますよ」という内容のものです。この点をしっかり把握しておきましょう。
但し、なかには、申し込み時点の金利が適用されるような住宅ローンもあります。数は少ないですし、あっても期間や融資総額の上限が決められていることが多いですので、利用する人は限られてきます。今、借入しようとしている人は、検討中の住宅ローンがどうなのかを確認しておきましょう。
最近は、金利の上昇傾向にありますから、当然のことながら、申し込み時点と借り入れ時点の金利差によるリスクは高まっています。今こそ、充分な注意の必要なときです。この辺のことも考慮して公正取引委員会の今回の警告が出ることになったのでしょうか。
ただ、今回のニュースを見て感じることですが、金融機関による説明不足もそうですが、もう1つの視点があると思います。
住宅ローンを決定する重要な要因の1つに、不動産会社による斡旋があります。購入物件を決めた後に不動産会社が金融機関などを斡旋することが非常に多いですが、斡旋するだけで、その住宅ローンの商品説明をしっかりしていないケースがかなり多いです。
それどころか、住宅ローンの基本的なこともわかっていない人が多いのも事実です。
今回の責任の一端は、そういった不動産会社にもあるのではないでしょうか。
ちなみに、こういった不十分な説明のままに行った住宅ローンの斡旋にもかかわらず、住宅ローン斡旋手数料などを請求する不動産会社が未だに存在していることも見逃せません。
結局は、自己責任に尽きると思います。充分、気をつけましょう。











